
油冷GSX-R1100シリーズで一番人気?のGSX-R1100J型でございます。
長期不動になったバイクを譲り受けたそうで復活させて動かしたいとのことです。
地味にヨシムラパーツが使われていて雰囲気バッチリですね。
整備というより若干レストアに近いですが慣れた油冷なので
サクサクっと作業していきたいと思います。
簡単なリアブレーキキャリパーから作業していくよ


ブレーキパッドの残量もありませんので交換しておきますね。
リアブレーキキャリパーを分割しましたがピストンが抜ける気配がありません。
頑張れば外れますが面倒なのでジャンクヤードより手頃なキャリパーを利用したいと思います。


ジャンクヤードからピックアップしてきたGSX-R1100MN用のグレーのキャリパーこれを使いたいと思います。
分解したところキャリパーピストンがサビサビなので再度ジャンクヤードを探すと
程度良さげなリアキャリパーピストンも出てきました。
お客さんが捨てて行った部品で使えそうなものは大抵ストックしております。
もちろん売るわけではなく無償で差し上げている感じでございます。
こういう時にゴミをストックしといてよかったなとしみじみ思ったりしますね。

内側はウエットブラストしてから組み上げたいとと思います。
リアブレーキマスターは若干特殊な1/2


リザーバーホースレイアウトの問題で固定ビスの位置がよくあるタイプと上下逆なんです。
少しめんどくさいことをしている時代であることは間違いありません。



リアブレーキマスターを一度もオーバーホールしたことない人かなり要注意です。
まめにフルードを交換してても意外と中はグジュグジュしてます。
リターンポートが詰まればブレーキが効いたままになって固着そしてロックしてしまうこともあります。
新品に変えるかタイミングを見てオーバーホールをするか考えておかないと危ないですよ。


そして翌日届いた部品を着々と組み上げていきました。
古いタイヤがいつ破裂してもおかしくない状態。急ぎます


ちょっと空気を入れるのも怖いぐらいひび割れてます。
製造年月日を見ると2001年の93週・・・・恐ろしいほど昔ですね。

ホイールは1100 J のものに戻すので タイヤはQ5Aを組み付けます。
その前にウェットブラストでピカピカに仕上げていくよ


道具の力って本当に偉大ですね。
今まで買った道具の中で一番効果的で感動したのはやはりウェットブラストですね。
当然ながら金額もぶっちぎりで高級ですが
時短で効率よくきれいに仕上げられるので考えてる人は間違いなく導入した方が良いでしょう。


スズキってベアリングの圧入クリアランスが意外とゆるいです。
そしてこのくらいの年式だと肉厚もないのが見て分かります。
抜き取りと圧入は愛を持って作業しないとすぐにスカスカになってしまいますよ。
ホイールベアリングを組み付けていくよ


オーブンでしっかり温めておくと置くだけでベアリングを入れることできますよ。
金属の熱膨張ってすごいなあとしみじみ思う瞬間です。


意外とディスタンスカラーの寸法を調べておくと助かることがあるんですね。
フロントホイールのディスタンスカラーが加工されていたので自分の情報が役に立ちました。
まあ別に測定すればわかるのですがちょっと手間ですよね。
こうやってディスタンスカラーに P タッチしておくと また 一味違います。


これは好みですがディスタンスカラーにスポンジ撒いておいても良いです。
要するにベアリングの位置がずれてディスタンスカラーがカラカラ中で動くのを抑制します。
アクスルシャフトも挿入しやすくなりますし、ベアリングが叩かれることも減ります。
あまりキチキチにすると逆に入れづらくなるのでそこそこファジー?な感じにしておくと良いでしょう。

ホイールの掃除が半端じゃなく大変だった・・・
なんか強力な洗剤買おうかなと思いましたが
周りが大自然なのでそういうものを使って流すのはちょっとどうかなと思い、手で仕上げました。

エアバルブは強制的にアルミ製のものに交換します。
何と言ってもスーパー長持ち&ちぎれる心配がほぼないので安心度が非常に高まります。
純正ホイールは11.3φっと少し大きいので気をつけてね。
*アフターホイール用のモノは使えませんよ


チェーンプーラーなどのブロックもこんなにきれいに仕上げられるウェットブラストマジで感動です。
リアのアクスルシャフトの振れは問題ないでしょう。

GSX-R1100/750の220φT=6mmリアディスクは若干特殊寸法なので気をつけてね。
GSX-R 1000Kシリーズのものが寸法がほぼドンピシャではありますが「パッド当たり幅が異なります」
GSX-R1000=狭い 油冷GSX-Rは広い
要するに
油冷GSX-RにR1000のリアディスクを使いSTDトキコ2Pを使うとパッドが当たらない部分が出て来ます。
ほんのわずかですが流用する場合は注意してね。
GS1200SSなどに使われているニッシン2Pであれば問題ありません。

しっかりとした締め付けを行いたい場合はネジ山を綺麗にお掃除してあげてね。
キュッと!締め付け具合が安定して気持ちいいですよ。
GSX-Rを分かっていないとなかなかパズルな仕上がり

現在ホイールがG型改Hになっていました。
Hから17φなのでJ型のディスタンスカラーを再利用し延長してるようですね。
作り直せば良いのですが地味にこういう部品って面倒ですよね。


76.05mm位で仕上げて再利用することにしました。

リア周りはだいたいこんな感じで組み上がりましたよ。
フロントキャリパーもオーバーホールしてしまいます。

意外と飛ばすのでブレーキはしっかりさせておかないと危ないですからね。
ここまでの状態だったら洗うよりシールを変えてしまった方が断然に効率的です。

このボルトって昔流行りましたよね・・・・
工具を入れる六角穴がガタガタになって非常に嫌いな形状の一つです。
全て撤去して強制的に鉄に交換しておきますね。

画像で見ると大したことしてない感じですがむちゃくちゃ疲れましたね。
というかほとんどお掃除していたような感じでした。
そんな感じで続きます。
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